Title: TAHI Project Activities in 2004 Author(s): Yukiyo Akisada Hiroshi Miyata Nobumichi Ozoe Hideshi Enokihara Kentaro Ohara Masahito Endo Date: 01/31/2005 目次 1. はじめに 2. IPv6 コンフォーマンステスタ 2.1. IPv6 コンフォーマンステストプログラムパッケージ (ct) 2.2. IPv6 コンフォーマンステストツール (v6eval) 3. テストイベント 3.1. TAHI Project により開催されたテストイベント 3.1.1. 5th TAHI IPv6 Interoperability Test Event 3.2. TAHI Project 以外の組織により開催されたテストイベント 3.2.1. Connectathon 2004 3.2.2. 5th ETSI IPv6 Plugtests 4. IPv6 Ready Logo Program 4.1. Phase-1 4.2. Phase-2 4.2.1. IPv6 Core Protocols 4.2.2. IPsec 4.2.3. MLD 4.2.4. MIPv6 4.2.5. Transition 5. Certification Working Group 5.1. IPv6 Core Protocol Sub-Working Group 5.2. IPsec Sub-Working Group 5.3. MIPv6 Sub-Working Group 5.4. SIP Sub-Working Group 参考資料 Authors' Addresses Copyright Notice 1. はじめに  このドキュメントでは TAHI Project が 2004 年に対外的に行った活動内容 を記す。主な活動内容はコンフォーマンステストツールの開発と、テストイ ベントの開催及び参加である。 2. IPv6 コンフォーマンステスタ  2004.12.31 時点での最新バージョンは以下である。 - テストスクリプト (ct) バージョン 2.1.1 - テストエンジン (v6eval) バージョン 2.3.1 ct に関しては昨年と差分はない。これは IPv6 Ready Logo Program [3] 及び Certification Working Group [5] 活動において、それぞれの活動目的に沿った パッケージとして細分化してリリースした為である (4・5章参照)。 2.1. コンフォーマンステストプログラムパッケージ (ct)  ct は v6eval (2.2節参照) の上で動作するテストスクリプト群である。 本年は本パッケージに関しては昨年と差分はない。  IPv6 Core Protocol テスタは v6PC (IPv6 Promotion Council) [4] が主催する Certification Working Group [5] の IPv6 Core Protocol Sub-Working Group [6] でのテスタとして開発を行っている (5.1節参照)。  IPsec テスタは v6PC [4] が主催する Certification Working Group [5] の IPsec Sub-Working Group [7] でのテスタとして開発を行っている(5.2節参照)。  MIPv6 テスタは v6PC [4] が主催する Certification Working Group [5] の MIPv6 Sub-Working Group [8] でのテスタとして開発を行っている(5.3節参照)。 2.2. IPv6 コンフォーマンステストツール (v6eval)  v6eval はパケットの送受信を行うテストエンジン部分である。本年は以 下の機能を新規にリリースした。 * FreeBSD 5.2-CURRENT 対応 * IPv6 Ready Logo Program [3] Phase-1 対応 * IPv6 Ready Logo Program [3] Phase-2 IPv6 Core Protocols 対応 * 新規サポートプロトコル o UDP - SNMP - SNMPv2 * プロトコルアップデート o IPv6 - MIPv6 (RFC対応) - NEMO (02版対応) o ICMPv6 - MLDv2 o UDP - DHCPv6 - Prefix Delegation (RFC対応) 上記新規サポートプロトコル中、SNMP、SNMPv2 は Linux Technology Center, IBM のコントリビュートによるものである。また MLDv2 のプロトコルアップデートも Linux Technology Center, IBM によるコントリビュートである。  またリリース版には含まれていないが以下の機能を開発中である。 * 新規サポートプロトコル o UDP - ISAKMP 3. テストイベント  コンフォーマンステストツールの開発以外の活動として、TAHI Project はテストイベント関連の主催及び参加を行った。TAHI Project では毎年、 国内でテストイベントを主催している。本年はこれに加え国内外のテストイ ベントにも積極的に参加してきた。この章ではこれらイベントに関連する活 動内容を記す。 3.1. TAHI Project により開催されたテストイベント  この節では TAHI Project が主催したテストイベントについて述べる。 3.1.1. 5th TAHI IPv6 Interoperability Test Event o 日程: 2004.01.19 - 23 o 会場: Nippon Convention Center (Makuhari Messe), Chiba, Japan o 参加者: 33 社 (テスタを含む) ※ 5th TAHI IPv6 Interoperability Test Event プレスリリースより抜粋 http://www.tahi.org/press/TAHIPressRelease20040123E.pdf o ネットワークトポロジ:  会場のグローバルセグメントは図1のトポロジで WIDE ネットワークに 接続した。 (( WIDE 6bone )) | | pc3.nezu.wide.ad.jp | | -------+-------+---------------- nezu pop | 2001:200:0:1c01::/64 | birch.tahi.org =======+ | | | IPv6 over IPv4 tunnel BFlets | | | |rl0 | lizard.makuhari.tahi.org ==+ de0| |xl0 | | | ---+------------ 220.110.182.248/29 | 2001:200:182:1000::/64 | | ---+-------------------- 192.168.0.0/23 2001:200:182:2000::/64 図1: 5th TAHI IPv6 Interoperability Test Event で使用した ネットワークトポロジ o コンフォーマンステスト項目 * IPv6 Ready Logo Phase-1 * MIPv6 - ID-24 * SIP (terminal test) * IPv6 Core Protocol - IPv6 Specification - Neighbor Discovery - Stateless Address Auto-configuration - ICMPv6 - PMTU Discovery * IPsec * Prefix Delegation (only Requesting router function) - RFC3315 - draft-ietf-dhc-dhcpv6-opt-prefix-delegation-04.txt * Default Address Selection * Default Router Preference これらのカテゴリの内、IPv6 Ready Logo Phase-1、MIPv6 は新規に開発した カテゴリであった。また SIP に関するテストは v6PC [4] が主催する Certification Working Group [5] の SIP Sub-Working Group [9] による コーディネートで行った。 o インターオペラビリティテスト項目 * SIP * IPv6 Core Protocol * Mobile IPv6 - ID-24 * Prefix Delegation * IPsec * 6to4 これらのカテゴリの内、MIPv6 は新規に開発したインターオペラビリティ テストシナリオを用いて行った。また SIP に関するテストは v6PC [4] が主催 する Certification Working Group [5] の SIP Sub-Working Group [9] による コーディネートで行った。 o プレスリリース - English http://www.tahi.org/press/TAHIPressRelease20040123E.pdf - Japanese http://www.tahi.org/press/TAHIPressRelease20040123J.pdf 3.2. TAHI Project 以外の組織により開催されたテストイベント  この節では TAHI Project 以外の団体が主催したイベントで、TAHI Project がゲストとして参加したテストイベントについて述べる。これらの イベントではテスタとしての参加であり、活動内容は主に他の参加者に対す るインターオペラビリティテストのコーディネート及びコンフォーマンステ ストの実施である。  またこれらのイベントで実施するコンフォーマンステストは、リリース版 ではなく開発版のコードを積極的に投入しており、現地でのフィールドテス トを行うという目的も兼ねている。 3.2.1. Connectathon 2004 o 日程: 2004.02.16 - 02.27 o 会場: SanJose, USA o 参加者: 38 社 (テスタを含む) ※ Connectathon [10] ウェブページより抜粋 http://www.connectathon.org/  TAHI Project の Connectathon [10] への参加は5回目である。今回の参加 の目的は主にコンフォーマンステスト開発版のフィールドテストである。今 回のフィールドテストのフォーカスは主に新規に開発したテストカテゴリで ある。以下にそのカテゴリを記す。 - IPv6 Ready Logo Program  上記カテゴリに加え、MIPv6 Sub-Working Group [8] で開発している MIPv6 の コンフォーマンステストの開発版のフィールドテストも併せて行った。 - Mobility Support in IPv6 - draft-ietf-mobileip-ipv6-24.txt - draft-ietf-mobileip-mipv6-ha-ipsec-06.txt  また今回の Connectathon [10] では MIPv6 のインターオペラビリティテストの コーディネートも行っており、その際に MIPv6 Sub-Working Group [8] で開発して いるインターオペラビリティテストシナリオを使用した。 3.2.2. 5th ETSI IPv6 Plugtests o 日程: 2004.10.11 - 15 o 会場: Sofitel Royal Casino, Mandelieu, France o 参加者: 16社 40人 (参加者を含む) ※ ETSI [11] ウェブページより抜粋 http://webapp.etsi.org/plugtests/AllCompanyList.asp?eventid=46  PlugTests [12] は ETSI [11] が主催するテストイベントで TAHI Project としては4度目の参加である。今回の目的は以下の通りであった。 - IPv6 Core Protocol Sub-Working Group [6] で開発した IPv6 Ready Logo Program [3]、Phase 1 インターオペラビリティテストのコーディネート及び コンフォーマンステストの実施、また IPv6 Ready Logo Program [3]、 Phase 2 コンフォーマンステストの実施。 - IPsec Sub-Working Group [7] で開発中のコンフォーマンステストの実施。 - MIPv6 Sub-Working Group [8] で開発中のコンフォーマンステストの実施、 および開発中のシナリオを用いたインターオペラビリティテストの コーディネート。 4. IPv6 Ready Logo Program  この章では IPv6 Forum [1] の v6LC (IPv6 Logo Committee) [2] が主催する IPv6 Ready Logo Program [3] に関する活動を記す。 4.1. Phase-1  昨年からスタートした本プログラムにおいて、IPv6 Core Protocol Sub-Working Group [6] としてテスト仕様書、コンフォーマンステスタ、インターオペラビリティ テストシナリオの保守を行った。また v6LC [2] の Local Technical Group として 日本での 56 件のロゴ取得手続きにおける審査を担当した。 4.2. Phase-2  Ready Logo Program [3] Phase-2 には現在以下のテストカテゴリがあり、 それぞれのカテゴリに対して行った活動内容を各節で述べる。 - IPv6 Core Protocols - IPsec - MLD - MIPv6 - Transition 4.2.1. IPv6 Core Protocols  UNH-IOL [13] が開発を担当しているコンフォーマンステストの仕様策定に対する 議論に参加した。また同時にテスト仕様に基づいたコンフォーマンステスタを 開発した。一方 UNH-IOL [13] はインターオペラビリティテストシナリオの開発も 担当しており、シナリオの開発に関する議論にも参加した。 4.2.2. IPsec  IPsec に関してはテスト仕様作成、インターオペラビリティテストシナリオの開発 は IPsec Sub-Working Group [7] が担当している。今年はこれらのテスト仕様書 およびシナリオを開発した。またそのテスト仕様書に基づくコンフォーマンステスタ を開発中である。 4.2.3. MLD  IRISA [14] が開発を担当しているコンフォーマンステスト仕様策定に対する議論 に参加した。 4.2.4. MIPv6  MIPv6 に関しては MIPv6 Sub-Working Group [8] がコンフォーマンステスト 仕様書およびインターオペラビリティテストシナリオの開発を担当しており、今年は これらの開発を行い、またこのテスト仕様書に基づくコンフォーマンステスタを開発 した。 4.2.5. Transition  IRISA [14] が開発を担当しているコンフォーマンステスト仕様策定に対する議論 に参加した。 5. Certification Working Group  v6PC [4] が主催する Certification Working Group [5] において、以下 の Sub-Working Group のテスタ開発のプラットフォームとして v6eval (2.2節参照) が採用されている。 - IPv6 Core Protocol Sub-Working Group - IPsec Sub-Working Group - MIPv6 Sub-Working Group - SIP Sub-Working Group 5.1. IPv6 Core Protocol Sub-Working Group  IPv6 Ready Logo Program [3] Phase-1 に関しては保守作業を行っており、 コンフォーマンステスタ Self_Test_P1 バージョン 1.3.2 を 2004.10.15 に リリースした。またインターオペラビリティテストシナリオもバージョン 1.3 を 2004.04.02 にリリースした。  IPv6 Ready Logo Program [3] Phase-2 に関しては UNH-IOL [13] が開発した テスト仕様書のバージョン 3.2 に対応したコンフォーマンステスタ Self_Test_P2 バージョン 1.2.1 を 2004.12.29 にリリースした。 5.2. IPsec Sub-Working Group  テスト仕様は v6LC [2] としての public review も終了しており、 そのテスト仕様に基づいたコンフォーマンステスタを開発中である。 インターオペラビリティテストシナリオに関しても開発は終了している。  また一方で本 Sub-Working Group では IKE のテスト仕様書及びテスタの開発も 行っている。 5.3. MIPv6 Sub-Working Group  プロトコルスペックが RFC としてリリースされた為コンフォーマンステスタも これに追随する形でアップデートした。ct-mipv6 バージョン 3.0.2 を 2004.12.20 にリリースした。対応 RFC は以下の RFC である。 - RFC 3775: Mobility Support in IPv6 - RFC 3776: Home Agent IPsec  また IPv6 Ready Logo Program [3] Phase-2 のスタートに向け、同プログラムに 向けたコンフォーマンステスト仕様を作成した。コンフォーマンステスト仕様は既に v6LC [2] としての public review も終了しており、テスト仕様書としては完成した 状態である。同時に本プログラム様のインターオペラビリティテストシナリオの作成 も行っており、こちらは 5th ETSI IPv6 Plugtests (3.2.2節参照) による フィールドテストの後 v6LC [2] での内部レビューまで終了している。 5.4. SIP Sub-Working Group  SIP Sub-Working Group [9] では v6eval をプラットフォームとした コンフォーマンステスタ ct-sip-ipv6 バージョン 1.1.0 が 2004.10.07 にリリース された。 参考資料 [1] IPv6 Forum http://www.ipv6forum.com/ [2] IPv6 Logo Committee(v6LC) http://www.ipv6ready.org/ [3] IPv6 Ready Logo Program http://www.ipv6ready.org/ [4] IPv6 Promotion Council http://v6pc.jp/ [5] Certification Working Group http://v6pc.jp/jp/wg/certificationWG/ [6] IPv6 Core Protocol Sub-Working Group http://www.tahi.org/ume/ http://www.tahi.org/logo/phase2-core/ [7] IPsec Sub-Working Group http://www.tahi.org/logo/ipsec/ [8] MIPv6 Sub-Working Group http://www.tahi.org/mipv6/ [9] SIP Sub-Working Group http://www.tahi.org/sip-ipv6/ [10] Connectathon http://www.connectathon.org/ [11] ETSI http://www.etsi.org/ [12] PlugTests http://www.etsi.org/plugtests/home.htm [13] UNH-IOL http://www.iol.unh.edu/ [14] IRISA http://www.irisa.fr/ Authors' Addresses Yukiyo Akisada Yokogawa Electric Corporation E-Mail: Yukiyo.Akisada@jp.yokogawa.com Hiroshi Miyata Yokogawa Electric Corporation Nobumichi Ozoe Yokogawa Electric Corporation Hideshi Enokihara Yokogawa Electric Corporation Kentaro Ohara Yokogawa Electric Corporation Masahito Endo Yokogawa Electric Corporation Copyright Notice Copyright (C) WIDE Project (2005). 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