WIDE Technical-Report in 2010 TAHI Project Activities in 2009 wide-tr-tahi-activity-2009-01.txt WIDE Project: http://www.wide.ad.jp/ If you have any comments on this document, please contact to ad@wide.ad.jp. Title: TAHI Project Activities in 2009 Author(s): Yukiyo Akisada (Yukiyo.Akisada@jp.yokogawa.com), Hiroshi Miyata (H.Miyata@jp.yokogawa.com), Nobumichi Ozoe (Nobumichi.Ozoe@jp.yokogawa.com), Hiroki Endo (Hiroki.Endou@jp.yokogawa.com), Uomori Yoshio (Yoshio.Uomori@jp.yokogawa.com) Date: 2010-01-05 目次 1. はじめに 2. 仕様適合性テストツール 2.1. テストスクリプト 2.1.1. IPv6 Ready Logo Program 2.1.2. KINK 2.2. テストプラットフォーム 2.2.1. v6eval 2.2.2. koi 3. 相互接続性テストツール 3.1. vel 4. 相互接続テストイベント 4.1. 10th TAHI IPv6 Interoperability test event 5. IPv6 Ready Logo Program 5.1. Phase-1 5.2. Phase-2 5.2.1. IPv6 Core Protocols 5.2.2. IPsec 5.2.3. IKEv2 5.2.4. MIPv6 5.2.5. NEMO 5.2.6. DHCPv6 5.2.7. SIP 5.2.8. SNMP 5.2.9. IMS 5.2.10. MLDv2 6. その他 6.1. IPv6 Enabled Program 参考資料 Authors' Addresses Copyright Notice 1. はじめに このドキュメントはTAHIプロジェクトが2009年度に対外的に行った活動内容 をまとめたものである。 TAHIプロジェクトはIPv6の最新技術および機能を、系統的・総合的に検証・ 評価する技術開発に取り組むワーキンググループであり、主に以下の活動を 行っている。 * テストツール開発 * IPv6 Ready Logo Program運用 * 相互接続テストイベント開催 テストツールの開発は仕様適合性テストに関する活動と相互接続性テストに 関する活動の2つに大別できる。仕様適合性テストに関する活動としてはテス ト仕様の策定およびそのテスト仕様を満たす仕様適合性テストツールの開発を 行っている。また相互接続性テストに関する活動としては相互接続性テストシ ナリオの策定および相互接続性テストツールの開発を行っている。 なお、これらの活動はIPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケー ションWG(ワーキンググループ)[2]と連係して行っている。 TAHIプロジェクトの成果は迅速にフリーで公開しており、産業界および学術 界へ貢献して来た。この結果、TAHIプロジェクトは現在IPv6の検証・評価に関 する技術開発のリーダとして国際的な役割を果たしており、特にIPv6 Ready Logo Program[3]では運用の中核メンバとして貢献をしている。 IPv6 Ready Logo Program[3]はIPv6 Forum[4]のIPv6 Ready Logo Committee が運用する国際的な機能認証プログラムであり、IPv6対応機器が互いにIPv6で 通信が出来る事を示す事でユーザのIPv6の信頼を大きくする事を目的としてい る。IPv6 Ready Logo Program[3]はその高度な品質からNIST(アメリカ国立標 準技術研究所)[5]特別刊行物500-267「USG IPv6 Profile」に準拠したテスト プログラムの一部から参照されている。 なおIPv6 Ready Logo CommitteeにおいてTAHIプロジェクトは仕様適合性テ スト仕様と相互接続性テストシナリオの策定および仕様適合性テスト仕様に準 拠した仕様適合性テストツールの開発を行っている。 またTAHIプロジェクトでは技術開発の成果を使用して、世界各国の企業ある いは研究組織がIPv6を実装した実際の機器を持ち寄り、互いの相互接続性を検 証するための場としてテストイベントをおおよそ一年に一度の間隔で開催して いる。 2009年度の活動としては主にIPv6 Ready Logo Program[3] Phase-2 DHCPv6 プログラムのメジャーリビジョンアップ、鍵管理プロトコルの一つであるKINK を対象としたテスト仕様書の策定とテストツールの開発、および2010年1月に 開催を予定している10th TAHI IPv6 Interoperability test eventの準備を 行った。 2. 仕様適合性テストツール 2.1. テストスクリプト 2.1.1. IPv6 Ready Logo Program IPv6 Ready Logo Program[3]で用いられる仕様適合性テスト仕様書に準拠し たテストツールに関してはIPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケー ションWG[2]において、テストの対象であるネットワークプロトコル毎にそれ ぞれSWG(サブワーキンググループ)を形成し分担して開発を行っている。詳細 に関しては5章で述べる。 2.1.2. KINK TAHIプロジェクトではIPv6 Ready Logo Program[3]で用いられる仕様適合性 テスト仕様書に準拠したテストツールとは別に、鍵管理プロトコルの一つであ るKINK[6]に着目してTAHIプロジェクト独自の仕様適合性テストツールも開発 している。 KINKテストツールに関しては2008年度から2年計画で開発を行っている。 2009年度の活動において仕様適合性テスト仕様の策定を完了させた。またこの テスト仕様に準拠したテストツールは2009年12月に開発が完了する予定であ る。 今後2010年1月に開催を予定している10th TAHI IPv6 Interoperability test eventにおいて実証実験を行う予定である。 また相互接続性テストシナリオの策定は2010年1月に行う予定である。 2.2. テストプラットフォーム 2.2.1. v6eval v6evalはトランスポート層以下の層で動作するネットワークプロトコルを対 象にしたテストスクリプトを動作させるためのプラットフォームである。 2009年度はIPv6 Ready Logo Program[3] Phase-2 MLDv2プログラムの開始に 向けMLDv1とMLDv2を一度に扱える機能を実装しメジャーリビジョンアップを実 施した。 なお、成果物はにおいて公開している。 2.2.2. koi koiはトランスポート層より上位の層で動作するネットワークプロトコルを 対象にしたテストスクリプトを動作させるためのプラットフォームである。 2009年度は開発用のCVSブランチにおいてKINKテストスクリプトを動作させ るための機能を実装した。またリリース用のCVSブランチにおいてはIPv6 Ready Logo Program[3] Phase-2 IKEv2プログラムのユーザサポートの過程で 見付かった不具合を修正しマイナーリビジョンアップを実施した。 なお、成果物はにおいて公開している。 3. 相互接続性テストツール 3.1. vel velは相互接続性テスト実行時に起こるオペレーションミスの軽減や、テス トの再現性の向上等を目的に相互接続性テストを半自動化するテストツールで ある。2009年度はIPv6 Ready Logo Program[3] Phase-2 IPv6 Core Protocols のRFC改版対応にもとづく修正を行いメジャーバージョンアップを実施した。 なお、成果物はにおいて公開している。 4. 相互接続テストイベント 4.1. 10th TAHI IPv6 Interoperability test event TAHIプロジェクトでは2010年1月25日から29日の5日間、幕張メッセにおいて 相互接続テストイベントの開催を予定しており、2009年度は開催に向けた準備 を行った。 なお本テストイベントは、互いに他社製品との接続性を確認できるため製品 開発者あるいは研究者の開発支援の場として高い評価を得ており、1999年の第 1回開催以来、今回で10回目の開催となる。 5. IPv6 Ready Logo Program 現在IPv6 Ready Logo Program[3]は相互接続性を確保する為の最低限の機能 をカバーしたPhase-1と、高度な相互接続性を確保する為の拡張機能をカバー したPhase-2から構成されているが、IPv6 Forum[4]ではPhase-2の取得を強く 推奨している。 5.1節および5.2節においてPhase-1およびPhase-2に関する活動を述べる。 5.1. Phase-1 Phase-1プログラムはPhase-2 IPv6 Core Protocolsプログラムのサブセット であるため、活動内容は5.2.1項で述べるPhase-2 IPv6 Core Protocolsプログ ラムに関する活動に準拠する。 5.2. Phase-2 5.2.1. IPv6 Core Protocols IPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケーションWG[2]のCore SWGと して仕様適合性テスト仕様に準拠するテストツールの保守を担当している。 2009年度はUNH-IOL(ニューハンプシャー大学相互接続研究所)[7]と協力して 被検証機器のDAD失敗時の挙動を検証するテストの強化と、混同しやすい記述 の明確化によるマイナーリビジョンアップを実施した。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - Phase-1仕様適合性テストツール * - Phase-2 IPv6 Core Protocols仕様適合性テストツール 5.2.2. IPsec IPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケーションWG[2]のIPsec SWG として仕様適合性テスト仕様とテスト仕様に準拠するテストツール、また相互 接続性テストシナリオの保守を担当している。 2009年度は暗号化アルゴリズムCamellia[8]のサポートによるメジャーリビ ジョンアップを実施した。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - 仕様適合性テストツール 5.2.3. IKEv2 IPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケーションWG[2]のIPsec SWG として仕様適合性テスト仕様とテスト仕様に準拠するテストツール、また相互 接続性テストシナリオの保守を担当している。 2009年度はユーザからのレポートにもとづく不具合の修正を行いマイナーリ ビジョンアップを実施した。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - 仕様適合性テストツール 5.2.4. MIPv6 IPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケーションWG[2]のMIPv6 SWG として仕様適合性テスト仕様とテスト仕様に準拠するテストツール、また相互 接続性テストシナリオの保守を担当している。 2009年度に行った変更は無い。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - 仕様適合性テストツール 5.2.5. NEMO IPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケーションWG[2]のMIPv6 SWG として仕様適合性テスト仕様とテスト仕様に準拠するテストツール、また相互 接続性テストシナリオの保守を担当している。 2009年度に行った変更は無い。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - 仕様適合性テストツール 5.2.6. DHCPv6 IPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケーションWG[2]のDHCPv6 SWG として仕様適合性テスト仕様に準拠するテストツールの保守を担当している。 2009年度は仕様適合性テスト仕様の策定を担当するBII(北京英納特網絡研究 所)[9]および相互接続性テストシナリオの策定を担当するUNH-IOL[7]と協力し てPrefix Delegation[10]の新規サポートによるメジャーリビジョンアップに 向けた活動を行った。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - 仕様適合性テストツール 5.2.7. SIP IPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケーションWG[2]のSIP SWGと して仕様適合性テスト仕様とテスト仕様に準拠するテストツール、また相互接 続性テストシナリオの保守を担当している。 2009年度はテスト対象として定義したテストインタフェースの見直しによる プログラムの再構成を行い、メジャーバージョンアップを実施した。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - 仕様適合性テストツール 5.2.8. SNMP 本プログラムの保守はCHT-TL(中華電信研究所寛頻網道研究室)[11]が担当し ている。 2009年度、TAHIプロジェクトはCHT-TL[11]が策定した仕様適合性テスト仕様 書およびCHT-TL[11]が開発した仕様適合性テストツールのレビューを行った。 テスト仕様書およびテストツールにおいて不具合を確認する事が出来たため修 正提案を行い、その結果プログラムのマイナーリビジョンアップが実施され た。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - 仕様適合性テストツール 5.2.9. IMS IPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケーションWG[2]のSIP SWGと して仕様適合性テスト仕様および相互接続性テストシナリオの策定、また仕様 適合性テスト仕様に準拠するテストツールの開発を担当している。 2009年度はユーザ装置のみを対象にプログラムを試験的に開始した。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - 仕様適合性テストツール 5.2.10. MLDv2 IPv6普及・高度化推進協議会[1]サーティフィケーションWG[2]のMLDv2 SWG として仕様適合性テスト仕様に準拠するテストツールの開発を担当している。 2009年度はUNH-IOL[7]と協力してマルチキャストルータを対象とした仕様適 合性テスト仕様書および相互接続性テストシナリオの策定を行い、プログラム のスタートを実施した。 なお、成果物は以下のURLにおいて公開している。 * - 仕様適合性テスト仕様 - 相互接続性テストシナリオ * - 仕様適合性テストツール 6. その他 6.1. IPv6 Enabled Program IPv6 Enabled Logo Program[12]はIPv6 Forum[4]のIPv6 Enabled Logo Steering Groupが運用する国際的な認証プログラムであり、IPv6対応機器を認 証の対象とするIPv6 Ready Logo Program[3]に対してIPv6上で提供されるサー ビスを認証の対象とするものである。現在、IPv6 Enabled Logo Program[12] はウェブサイトを対象としたIPv6 Enabled WWW Logo ProgramとISPを対象とし たIPv6 Enabled ISP Logo Programの2つのサブプログラムから構成されてい る。 2009年度、TAHIプロジェクトはIPv6 Enabled Logo Program[12]のテスト仕 様策定に参加し、プログラムのスタートに貢献した。 参考資料 [1] IPv6普及・高度化推進協議会 [2] サーティフィケーションWG [3] IPv6 Ready Logo Program [4] IPv6 Forum [5] NIST [6] KINK Sakane, S., K. Kamada, M. Thomas, and J. Vilhuber, "Kerberized Internet Negotiation of Keys (KINK)", RFC 4430, March 2006. [7] UNH-IOL [8] Camellia Kato, A., Moriai, S., and M. Kanda, "The Camellia Cipher Algorithm and Its Use With IPsec", RFC 4312, December 2005. [9] BII [10] Prefix Delegation Troan, O. and R. Droms, "IPv6 Prefix Options for Dynamic Host Configuration Protocol (DHCP) version 6", RFC 3633, December 2003. [11] CHT-TL [12] IPv6 Enabled Program Authors' Addresses Yukiyo Akisada Yokogawa Electric Corporation E-Mail: Yukiyo.Akisada@jp.yokogawa.com Hiroshi Miyata Yokogawa Electric Corporation E-Mail: H.Miyata@jp.yokogawa.com Nobumichi Ozoe Yokogawa Electric Corporation E-Mail: Nobumichi.Ozoe@jp.yokogawa.com Hiroki Endo Yokogawa Electric Corporation E-Mail: Hiroki.Endou@jp.yokogawa.com Uomori Yoshio Yokogawa Electric Corporation E-Mail: Yoshio.Uomori@jp.yokogawa.com Copyright Notice Copyright (C) WIDE Project (2010). All Rights Reserved. Copyright (C) Yokogawa Electric Corporation (2010). All Rights Reserved.